2012年5月16日水曜日

Shiv Pro SRAM RED 2012

以前、S-Works SHIVの試乗インプレをアップしましたが、今回はSHIV PROのIRONMAN実戦使用しての感想です。


詳しい詳細は、ほぼS-Worksに準じますので、そちらも参考にしてみてください。


https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhO0HlFd_jxwci3xdFxHH8U6KUPM5c7QYpm9AcR-3odp-N0hDFbODnNYByEeS_adE4jgcuzT04xqpzZgwvk-fMrKvwWLTPFunZmNGbTQvIhCSNtc4iMQCjB7uxZRL10ObSQpVvFsg7WCQ/s640/blogger-image-1932793855.jpg

これがSHIV PROのIRONMANレース仕様です。

完成車そのままに、ホイールのみゼンティスMark1TTという決戦バトンホイールを履いています。

このホイールがバトンによる空気抵抗低減効果が素晴らしいのですが、代わりにノーマルディープよりも横風にはふられやすく、またその形状からかなり男前の剛性を誇り、路面からの突き上げも若干強めです。

それを踏まえての感想になりますが、SHIVの安定感と操作性により、ホイールのネガも完全に打ち消して、癖のない乗りこなし易い空力最高なバイクになっています。

空力といえば、ボトルはサドル後方の自分の影になる部分に配し、基本はSHIVの特徴である内蔵ハイドレーションを使って、給水を行いました。
フレーム三角内のボトルも、ペダリングの脚の乱流と相まって抵抗を生み出しますので、
今回は装着しませんでした。

エイドでもらうボトルの水を走行中に、注ぎ口からどくどく注ぐのですが、これが戦闘機の空中給油のようでテンションあがりました!分かる人にしか分からないかと思いますが。

そして、飲みやすさはもう説明するまでもないかと思います。
エアロフォームを保ったまま、手の小さな動きだけでいつでも飲みたい時に飲めるので、とても重宝しました。

バイク、ホイール、ライダーのフォーム維持、それが揃ってこそのエアロ効果であり、トライアスロンで重要なことです。



そして、フィッティングも今回十分に煮詰めたので、快適そのものでした。
局所的な疲労もないし、もちろん腰や背中にも、痛みも、凝りも、なく、ランにも快調にトランジッション出来ました。

基本的には、IRONMAN70.3シンガポールで90kmを走ったトランジッションの各ポジションと同じなるようにしてありますが、180kmのペースでも全く問題無いです。

BG FITメソッドで柔軟性を十分に考慮していますので、無理なく維持できるフォームに仕上がっているのです。
バーも強く握ることないですし、腰がブレることも無いですし、本当に走り易かったです。

腕、肩の負担はランに相当響きますからね。

脚に来ちゃうのは、ペース配分ではなく、フィットしているバイクであれば、それはペダリングスキルの問題です。。。




走りのほうは、エアロ効果、安定性、それはハッキリ言って、S-Worksそのまんまです。

軽さと剛性によるペダリングの反応性は、そのフィーリングはやはりS-Worksの素晴らしいキレとは違いますが、ペダリングパワーによって、あるいは巡航速度によってはコチラのほうが好ましいと思えるレベルです。

速度の伸び、加速性能や上りでのダンシングの伸びはやはりS-Worksですが、今回の平均時速、32km/hではほとんどが向い風、緩斜面の上り基調であってのことですが、この速度域での巡航でしたら全く遜色なく、ストレスを感じませんでした。

究極のS-Worksに対して、実用最高性能のPRO、という感じです。

安定性も剛性のさこそあれ、直線の下りで、最高速82km/hを出しても嫌なビビリ、挙動を示すこともなく、高い信頼性を置けます。
さすがに、前輪ホイールの受ける影響もあって自重気味には走りましたが。




乗り心地も、振動、微振動、ノイズもすくなく、バトンホイールでも長時間乗っていても、不快度は低かったです。
路面からの衝撃からくる疲労も少なかったです。

空気抵抗の低さと路面からの静けさ走行速度が体感的に低く感じてしまうこともありました!


USの荒れた表面の舗装でも、そうだったので、国内の路面でしたら、超スムーズライドを実現してくれるでしょう。

コーナリングもまるでロードバイクのように、前後輪荷重を保って、ねじれや神経質な挙動など不安を感じる要素なく、スムーズに曲がって行けます。

ロードバイク並の操縦安定性をもっているので、バイクコントロールがうまくなった感じさえしました。



総じて、SHIVの目指した性能はIRONMANで全てメリットとして、走りをサポートしてくれました。

初アイアンマンでスイムで大幅に出遅れ、完走もあわや、というところから、バイクパートで追い上げを可能として、ランでも、ダメージなく走りきり、結局日本人トップでのフィニッシュとなりましたので、バイクの恩恵がいかに大きいか、ということが分かります。

TTバイクは確かに乗りづらいものです、しかし”トライアスロン”バイクはトライアスロンのためのバイクですから、そのレースで乗りづらいなんてことはなく、バイクとランパートの疲労低減、結果的にトータルパフォーマンスアップに貢献してくれます。

是非皆さんも、SHIVをテストライドして、その一端を感じてくださいね~