2013年1月17日木曜日

ヘルメット/Tactic & S-Works Prevail

MTBで前方一回転の転倒をした時に、自分の頭を守ってくれたのはヘルメットでした。

頭部の左横後方に軽いたんこぶが出来ていたので、もしヘルメットが十分な働きをしてくれなかったら、と考えると末恐ろしくなりました。


そのクラッシュしたヘルメットを細かく見ますと、
サイドも割れていて樹脂の帽体の中にあるケブラーで強化されている
インナーマトリックスという骨格が見て取れます。
これが超軽量でありながら、樹脂が離散して頭部がダメージを
負うことを防いでくれる縁の下の力持ちです。


2つの密度の異なる樹脂で強度と軽さを最適化していますが、
そのサイドと中央の結合部も分離することなく、応力を受けた箇所が
破損しています。

軽さと安全性の高い融合ですね。


後部も、分厚い樹脂の箇所がパックリと割れています。

前回りのような着地の場合、後頭部が地面に接触しやすいので、
分厚く作られていますので、大きな衝撃を吸収してくれたことが
分かります。

このように、本当に必要な機能、転倒時の頭部の保護、といった

見えない性能、安全性が、重要なポイントです。

ヘルメットは何のためにかぶるのか、万が一の安全性確保が第一ですから。

そのために、転倒の際にずれないように、頭部形状に合っていること、
ストラップもしっかりと装着していることが、使用に際して大切なことです。

また、ヘルメットの使用期限を守ることも同様に大切でしょう。
樹脂と接着、という技術で、軽さと安全性を確保していますので、
紫外線や雨などの耐候性も考慮したとしても、メーカー推奨の2年で、
あまり使用しないとしても3年では必ず交換したいですね。





前回り着地での後頭部の衝撃を受ける可能性と、保護の重要性は
前述のダメージから、理解できると思います。

MTBでは、様々な路面状況、岩、木の根、段差などの障害物で
前輪が引っかかったり、後輪が跳ね上げられて、前方への転倒、
前回り着地のリスクがとても高くなります。

そのため、MTB専用のヘルメットでは、後部を十分に覆う設計になっています。

XCレースのように速さのために軽さを重要にする乗り方以外、
トレイルライドなどで安全性を重視するならば、このタイプのヘルメットがオススメですね。




”TACTIC”というMTB、トレイル&&オールマウンテン用のヘルメットになります。


写真は2012モデルになりますが、2013ではさらに被りやすくなっています。


安全性を高く確保とはいえ、ヘルメットに必要な高い通気性は確保しています。
レース用のプリヴェイルとくらべても、その作りから通気性が見て取れると思います。
そのうえで、帽体がしっかりと厚く作られていることも分かりますね。

ヘルメットも、時と場合、そして乗り手に応じて、最適なモデルは変わってくるので、
複数モデルの中から、より自分自身に合ったモデルを選んでみて下さい。



そして、割れたヘルメットはその役割を全うしてくれましたので、
自分のお気に入り、”PREVAIL”の2013モデルに更新です。

自分の頭部を守ってくれたことから、安全性には絶対の信頼性を置いています。

であるならば、見える部分、デザインやカラーリングは、各自の好み、で
選べるバリエーションがあると嬉しいですね。

プリヴェイルはカラーも豊富なので、様々なコーディネートに合わせることが可能です。
下記リンクからカラー・バリエーションをご確認下さい。




寒い時期は少々困るほどの(苦笑)、高い通気性、冷却効果もあります。

この前面から空気を後部まで強制的に通過させ冷やすように、
空気力学を活かした設計になっています。


後部のダクトが空気を後に排出、逃がしてくれることが目で見てもわかるかと思います。

前部~後部までできるだけ頭部に沿いながらもまっすぐに空気が流れるように、
前部の流入と後部の排出がストレートになっていることが分かりますね。


前述のヘルメット着用の大事なポイント、転倒の際にずれないように、
頭部形状に合っていて、ストラップの確実な装着、そのためには、
ヘルメットがしかりと対応している必要があります。

プリヴェイルは、アジアンフィットを採用しているので多くの日本人に最適な頭部形状を
実現しているので、痛みや不快なくしっかりと被ることが出来ます。

そしてフィットも、後部の超軽量のMindsetマイクロダイヤルフィットシステムにより、
ホールドする位置の高さを調節して、ヘルメットを収まりの良い位置にして、最適な締め付けで
頭に固定出来ます。ちなみに冬期は頭にウォーマーを被ると思いますので、それに対しても
高さと締め付けを調整して、対応がしやすいのも重宝しています。
その高い固定力は、ストラップ無しでも被れるのでは、と思うほどしっかりして、
ライディング中もブレることもなく、圧迫もなく快適です。

もちろん、ストラップは締めなければなりません!
が、いちいちアジャスターを調整して、あごひもをああして、こうしてとやるのが面倒で、
適当に、だらりとしれしまっている人も多いことも事実。

このプリヴェイルではストラップが、Tri-Fixウェブスプリッターという、簡単な長さ調整のみに
手間を減らしてくれる親切機能が備わっています。

安全性を最大限確保した上での、軽量性と快適性でパフォーマンスもアップさせる、
ロード、レース、そのための性能を活かすフィッティングを獲得しているプリヴェイルを
ぜひご自身の頭で確認してみて下さい。

きっと気に入るはずですよ!











2013年1月14日月曜日

S-Works Stumpjumper FSR Carbon 29


山の頂から、稜線から下界を広く臨む、都会の喧騒、
日常の雑多から逃れて山で一日を過ごす。

そんな日を楽しめるマウンテンバイク。


山を走りたい!無理なく、安全に、楽しく、そんな方にお勧めなのが
スタンプジャンパーFSR、その最上位機種がこのSワークス!

 S-Works Stumpjumper FSR Carbon 29 



山には舗装路と違い、ものすごく変化に富んだ様々なセクションが待ち受けています。

見晴らしがよく適度にスピードの乗る直線、
木々を縫うように走るなめらかなコーナー、穏やかなリズムで繰り返されるアップダウン、
などの走りやすい箇所はもとより、ぎりぎり乗れるかどうかの激坂、
切通しの狭い空間、斜面にきられた鋭角のスイッチバック、
細かく張った木の根、大きな岩々、腰ほどの段差、ドロップオフ、
そしてアプローチの舗装路の長い長い上り、という難所もあり、
バイクに乗れずに押して歩いたり担ぎあげたりもします。

しかし、そこを乗ってクリアする悦びは格別なものです。
思いのままに操るためのコントロール性、そして安全に走り切る重要性、
無理をさせない余裕を感じさせる乗り心地、これらを与えてくれる極上のバイクが
スタンプジャンパーFSRなのです。


各部を見ていくと、まずフレームはレースクオリティのカーボン、
29er専用ジオメトリーを持つFACT 11mです。

175cmの自分はMサイズで乗りましたが、コントロール性も考えて、
またトレイルでの旋回、最小半径なども考えるとこれがドンピシャです。

ステムは純正の75mmから105mmに換えても乗りましたが、
操作性は変わらずにシャープでいい感じ。

ヘッドやフォーク各などフレームのジオメトリの良いからでしょう。

29だから曲りづらいということはありません。

ただし、26のように適当にクルクル曲がるかというとそうでもなく、
しっかりと腰から大腿で挟んだバイクを倒しこみ、身体の向きを進行方向に向けるという
しっかり確実な操作をした方が、シャープで気持ちのよいコーナリングが出来ます。

全体の重量バランスもいい感じなのでしょう。
29でも腰高感はないですし、前後の荷重にも均等な感じがあります。


ホイールも同様にカーボンホイールで、これがレースライクで超軽量!
走りの良さを際立たせてくれています。


リム幅やスポークテンションをトレイルに向くチューニングになっていて、
加速重視のレース系のソリッドな乗り心地よりも、
コントロールと路面追従性を高めています。

この Roval Control Trail SL 29 142+は、12㎜スルーアクスルになっていて
ハブ軸とエンドの合わせ剛性がものすごく高くて、不安感や微小なズレ感などの
雑味はまるでなくピシっとしているのに乗り心地が良いと、とてもいいバランスなんです。

このピシっとしているのに乗り心地が良い、はバイク全体にも言えることで
サスペンションも前後同じ味わいです。



リアサスペンションはカスタムメイドのFOXでカシマコートで究極の滑らかさを実現しています。
摩擦、ってなに?と思うほどにスッ入り戻る感じには誰もが唸ることでしょう。

そのサスペンションを活かすためには当然完璧なエアセッティングが必須ですが、
”オートサグ”搭載のSPECIALIZEDのリアサスバイクならば簡単に、その高性能を引き出せます。

往々にして固めのセッテイングをしがちな方が多いですが、エアは適正にして、
乗る方の好みと状況、スピードに応じて、入りと戻りのダンピングのセッティングを
してあげたほうが良いでしょう。



Sワークスならば、トレイルチューンのブレインフェードが装備されていますので、
ペダリングパワーに応じて、あるいは登り返しのダンシングの頻度などで
ペダリングロスのないブレインのセッティングをしてあげればバッチリです。

ちなみに自分は、一番強く効かせて上り重視で走りますが(リバウンドは速め)、
激しく繰り返される木の根の通過衝撃も、ボトムアウト寸前の大きな衝撃にも
ブレインにより渋さやコツコツ感など抑制されていることをまるで感じずに
不快知らずでスムーズに走ることが出来ます。



フロントサスペンションもカシマコート加工がされていて、ストロークしている抵抗を
まるで感じない極上仕様のフォックス・タラスCTDファクトリー29です。

剛性も当然良い感じでスルーアクスルと相まって、ピシっとしていてススッとストロークする感は
本当に最高です。

しっかりしているからこそ、しなやかに動ける、人もサスペンションも同じですね。




サスペンション長も可変式で、130/105㎜を左の肩のレバーのワンクリックで調節可能です。
上りでは短く、下りでは長くして使いますが、右肩のコンプダイアルでさらにそれぞれの、
沈み込み特性も柔らかくも粘るようにするのも自由自在で、コース、状況、好みに合わせて
いつでもどこでも簡単にセッティングが出来てしまいます。

ほんと文句のつけようもありません。


優れたフレーム、ホイールサスペンションがあっても地形や状況に合わせた
ライダーのボディアクションがあってこそ活きてきます。

大きく素早いアクションのために、サドルは腰の位置を移動させやすく、
後方もサイドも引っ掛かりずらく角ののない形状になっています。

パッディングもしっかりとあり、乗り心地もイイ感じ、バイクパンツのパッドがなくても
耐えられるくらいの感じです。

そのためこのサドル”ヘンジ”はハーフパンツを履いて乗るような方には
とてもオススメ出来ますね。



そしてコマンドポスト!
サドルの高さをレバーひとつで通常のペダリング重視の高さから、
一番低くまで下げるDHポジション、そしてアップダウン、ペダリング、
コントロールと中庸でトレイルで使いやすいハーフポジションまで
簡単に走りながら調整することが出来ます。

激しい降りでは腰が引っかからないようにDHポジションにして大きく重心移動しクリア、
コーナリングでも腰を沈めて低重心にできるのでグリップが増してギュンと曲れます。

腰、股関節、ヒザの動きに余裕ができるので速く大きく動けるとももに、
荒れた路面でもブレーキを掛けて足をつきやすいなど、その余裕と安心感から、
安全走行にもオススメのアイテムです。

300g程度重量が増しますが、得られる性能からはどなたにもオススメできる装備です。



駆動系は、レースバイクと同様の軽く強くのカーボンクランクとBBで申し分ありません。
というか、最高です。

ギア比はフロントダブル36/22、リアは11-36になっていて、あらゆる状況を
走りきれるように幅の広い設定になっています。
バイクでゆっくりトレイルを、となると軽いギア比は必須ですからこれはとても嬉しいですね。

テンショナーやガードもトラブルを減らす安心装備で、トレイルバイクには必須でしょうか。
チェーンの暴れの他にも、秋冬に多い枯れて落ちた枝などの巻き込みによりチェーンや
リアメカ、エンドを破損するリスクも減らしてくれることでしょう。



トレイルを、バイクコントロールを楽しむために
基本設計から細部まで徹底的に拘りぬいていますね。

高い剛性からくる安定感、しなやかなサスペンションの躍動感、
地面に合わせて、積極的に身体を動かす悦びがあるバイクです。


 一瞬のスピードを求めて、漕いで、曲がって、下って、はXCやDHレーサーのバイクに
求めてしかるべきですが、このSワークスでしたら、その軽さと扱いやすさから、
エンデューロレースで使っても速く走らせられるポテンシャルもあるといえるでしょう。



グラフィックも凝っていて、渋派手な外観もとてもイイ感じ。



山を楽しく安全に、体を動かしバイクをコントロールする醍醐味、
そんな魅力を体験するにはこのスタンプジャンパーFSRは最高の選択肢ですね!



2013年1月10日木曜日

ウインターウエア

寒い日がまだまだ続きます。
むしろ寒さはこれからが本番!

そんな中でも、シーズンインに向けてのトレーニングが
これからが山場を迎えていきます!

外で乗り込む時間が増えてくると思いますが、
そんな時に心強いのが高機能ウィンターウエアです。

春夏用のウエアよりも高い機能と快適性が求められます。


こちらは寒くても強度が高いライド、シクロクロスやヒルクライムでの軽くて
動きやすく、前面を中心に必要最小限の防風、防寒のウィンタージャージです。


待機している時はジャケットを、下りはさらにウインドブレーカーを着る、
またはベストなどで重ね着(レイヤー)するのに重宝します。

薄手でライディングフォームやアクションをするにも申し分なく、MTBライドにも向いています。



このように裏起毛と、防風素材を適所に配置してありまして、
秋から春先まで長く使える一枚でもあります。



重ね着は調整がしやすいのですが、
何枚も身につけると走り出しがめんどくさい、という方には
こちらの高級ジャケット、SL 12 WINTERJACKET



特徴としては、0℃でも温かい最高の防寒と防風性能を持ちながらも、
ライディングフォームがピタリと決まる、フィット感です!


防風と防寒のためには生地が厚くなりがちでゴワゴワしてしまい、
腹部、肩、腰、腕、という箇所がだぶつきがちなウィンターウエアですが、
SL12は綺麗なシルエットで着こなせます。


背中もピシっとしていて、とても良い感じ。

シンプルな見た目同様、重量も軽くとてもライディングしやすいです。


 

背部ポケットは厚手のウインターグローブでも
小物の出し入れが可能なように、大きく開口部を設けて特に右手での
出し入れがしやすいようなカッティングにもなっています。

スマホとか防水性の必要な物はジッパーのポケットにいれれば安心です。


背部には反射材も特別に設けてあり、日暮れの早い冬の安全にも
配慮しています。

前面と側面にも視認されやすいように、反射材を施してあります。


生地も適材適所に配すことで、フィット感とシルエットをキープしつつ、
動きやすさも同様に高く保たれているのが、もう一つの特徴です!

このSL12ジャケットは以前紹介しました SL12ウインタービブタイツ と合わせて着る、
同様のコンセプト、高級素材を手間ひまかけた製法で仕上げたウエアの高級ライン
なのです。



生地も起毛で暖かな素材でも、パネルごとに使い分けをして縫製も丁寧な仕上がりです。
素材で、裏側で勝負できるウインターウエアでもあります。

袖を通すと、滑らかな生地の風合いからも高級感が感じらます。
スーッと張り付くようなスムーズで高いフィット感をぜひお確かめ下さい。

ウエアメーカーの方が着ても、おっ!となることうけあいですよ。



袖を通すといえば、袖口もすっきりスマートな外見を保ちながら、
内側にはピッタリとフィットするリブにより、冷気をシャットアウトしてくれます。

細部までこだわりの詰まったウエアです。

バイク、シューズ、サドル、ヘルメット、とその高い機能が、そしてクールなルックスが
広く知られて定着してきましたが、ウエアもそれに負けないように進化し続けています!

SPECIALIZEDの今を、とても理解で出来るウインターウエアを是非お試しください。