2012年7月20日金曜日

2013 ROUBAIX SL4



 SL3からSL4へとフルモデルチェンジをしたルーベを、S-WorksとルーベSL4エキスパート
2機種乗ってみたインプレです。


先代のSL3SL2比でよりBB剛性がアップして、漕ぎ出しや高いペダリングパワーでの加速性がアップしてきているのはターマックと同じ流れです。
ルーベはその剛性と振動や衝撃など路面のからのストレスを取り除く性能とのバランスを、その時の最新の技術を用いて追求してきました。

今回のSL4への進化も、全く同じ流れでして、最新技術はシクロワイヤードや、各ショップの解説を参照してもらうとして、自分が乗った感触からのインプレを伝えたいと思います。

参照 シクロワイヤード「TARMACのような切れ味とバランス向上を目指したROUBAIX SL4


まずはSL3を乗った時には、全速度域での微小な振動から大きな衝撃までフレーム&フォークががきっちりと緩衝してくれる働きを感じました。そして、それでも取りきれない部分をサドル、タイヤで残らず取り去るような意図ではないかと思いました。

今回のSL4では、細かく小さな衝撃はタイヤとサドルに任せて、大きな衝撃は専用ートピラーの「コブルゴブラー」 S-Worksに装備)と協調して取り去るようにして、フレーム&フォークはより走り、加速性、反応性に生きる剛性の確保を優先させたような感じです。

走りは実際に、一漕ぎ目から、ペダルに加えた力に対してBBがしっかりと据え付けられチェーンステーがしっかりと踏ん張り、リアタイヤが路面を捉えて力を推進力を路面に伝え、押し出されるかのように進んでいきます。
SL3では、きれいにペダリングパワーを掛けてあげればその力なりに進んで行きましたが、反面ラフな力や高いトルクでの入力に対しては、一瞬力をフレームに溜めるような、そんな間合いも感じました。
SL4ではその間がなくなり、高いパワーでの加速や、ヒルクライムでの高いトルクでもたわみを感じることなく漕ぎ続けることが出来ます。
S-Worksでは体感的には、愛用している2012 VENGE PRO 以上、2012 TARMAC PROと同等かと思います。

しかし、路面から弾かれてしまうような硬さではありません。ともすれば、ペダリングパワーに対して、
高すぎる剛性のフレームでは反発を強く感じてしまったり、路面から跳ねるような感触を持つと思いますが、SL4ではそのバランスがレーシーになったとはいえ、ターマックSL4よりも路面を捉えて力を伝える性能が高く、ペダリングや荷重のスキルを問わず誰でもスムーズに加速していけるでしょう。


ダンシングにおいてはSL4は圧倒的に、向上しています。ヘッドとフロントフォークの強化が強烈な効果を発揮していて、ブレとねじれを微塵も感じません。そのため、バイクの左右の切り返しも軽く、リズミカルに加速と上りをこなして行けます。実際に1kmの坂をダンシングし続けてみましたが、
勾配の変化によるフロントにかかる荷重の増加にも、ビクともしませんでした。
ヘッド&フォークの下ワン外径の剛性の最適化はもとより、まるでシートステーのような形状のぶっといフォークが強烈な効果を発揮しているのだと思います。


このフレームとフォークの剛性の最適化は同時に、高速での直進安定性と、素早い操縦性を発揮してくれます。
フロントハブの左右、リアハブの左右の4点が、よじれることなくしっかりとその位置関係を保つことで、ホイールがねじれなくなり、ホイールの性能を引き出すとともに、安定と操縦性を高めているのでしょう。そしてその特筆すべき恩恵は、とても高いコーナリング性能です。
MTBでは、フロントフォークとリアアクスル、そして各ハブを太く強化すると、サスペンション性能があがるとともに、コーナリング性能もあがります。それと同じ効果をこのSL4でも感じました。
ビシッとホイールをバンク角に保ってくれることで、レールに乗っているような、MTB的にはバンクで曲がっているような、安定したコーナリングが可能です。
そして、立ち上がりで、外足荷重から抜重して伸び上がると、それだけで加速していくのです。スラローム用に細かく切り返しをしてみると、それは誰しも体感できると思います。どうして、そうなるのかは分かりません。S-Worksでもエキスパートでも実感できますので、どうやらホイール性能ではないようですが。

巡航に対しては従来の高い速度域でも、軽快に維持できる感じがありますし、その時の振動と衝撃はゼルツとコブルゴブラーが効果をいかんなく発揮してくれて、スムーズ極まりないです。通常のシートピラーのエキスパートでは、身体に伝わる衝撃は大きくなりますので、コブルゴブラーの貢献は高いです。

また、S-Worksとエキスパートではホイールの違いも大きく、S-Worksの最新設計のホイールは試乗した全ての人が絶賛するほどでしたので、その違いもあるかもしれません。
エキスパートでしたら、手持ちに剛性が高めで軽いホイール、たとえばアルミのロープロファイルのリムなどを合わせると、そのホイール性能を発揮して、相乗効果がかなり期待できますので、ぜひ装着してテストライドされることをオススメします。
重量剛性比からくる走りの軽さはS-Worksに優るものはありませんが、このエキスパートも走りの質感は同等だと感じました。



このルーベSL4は、快適性能という、ともするとお気楽バイクというイメージも持たれやすいエンデュランスロードというカテゴリーを、完全に再定義ししていくバイクです。SL3は高級車での高速道路のクルージング走行、SL4 はその高級車の足回りを固めて追い越し車線を快走する、共に上質ですがSL4はさらに高い速度対応のイメージなのです。そして、バイクの操縦安定性がとても高いので、結果的に乗りこなしが上手くなるバイクとも言えます。

高速巡航がストレスなく出来て、操縦安定性が高いということは、平均速度が上がる可能性があります。同じ時間乗るならば、その到達距離も伸びます。峠を超えて一日中乗り続ける、そんな週末を過ごすライダーにはピッタリのバイクです。



2012年5月16日水曜日

Shiv Pro SRAM RED 2012

以前、S-Works SHIVの試乗インプレをアップしましたが、今回はSHIV PROのIRONMAN実戦使用しての感想です。


詳しい詳細は、ほぼS-Worksに準じますので、そちらも参考にしてみてください。


https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhO0HlFd_jxwci3xdFxHH8U6KUPM5c7QYpm9AcR-3odp-N0hDFbODnNYByEeS_adE4jgcuzT04xqpzZgwvk-fMrKvwWLTPFunZmNGbTQvIhCSNtc4iMQCjB7uxZRL10ObSQpVvFsg7WCQ/s640/blogger-image-1932793855.jpg

これがSHIV PROのIRONMANレース仕様です。

完成車そのままに、ホイールのみゼンティスMark1TTという決戦バトンホイールを履いています。

このホイールがバトンによる空気抵抗低減効果が素晴らしいのですが、代わりにノーマルディープよりも横風にはふられやすく、またその形状からかなり男前の剛性を誇り、路面からの突き上げも若干強めです。

それを踏まえての感想になりますが、SHIVの安定感と操作性により、ホイールのネガも完全に打ち消して、癖のない乗りこなし易い空力最高なバイクになっています。

空力といえば、ボトルはサドル後方の自分の影になる部分に配し、基本はSHIVの特徴である内蔵ハイドレーションを使って、給水を行いました。
フレーム三角内のボトルも、ペダリングの脚の乱流と相まって抵抗を生み出しますので、
今回は装着しませんでした。

エイドでもらうボトルの水を走行中に、注ぎ口からどくどく注ぐのですが、これが戦闘機の空中給油のようでテンションあがりました!分かる人にしか分からないかと思いますが。

そして、飲みやすさはもう説明するまでもないかと思います。
エアロフォームを保ったまま、手の小さな動きだけでいつでも飲みたい時に飲めるので、とても重宝しました。

バイク、ホイール、ライダーのフォーム維持、それが揃ってこそのエアロ効果であり、トライアスロンで重要なことです。



そして、フィッティングも今回十分に煮詰めたので、快適そのものでした。
局所的な疲労もないし、もちろん腰や背中にも、痛みも、凝りも、なく、ランにも快調にトランジッション出来ました。

基本的には、IRONMAN70.3シンガポールで90kmを走ったトランジッションの各ポジションと同じなるようにしてありますが、180kmのペースでも全く問題無いです。

BG FITメソッドで柔軟性を十分に考慮していますので、無理なく維持できるフォームに仕上がっているのです。
バーも強く握ることないですし、腰がブレることも無いですし、本当に走り易かったです。

腕、肩の負担はランに相当響きますからね。

脚に来ちゃうのは、ペース配分ではなく、フィットしているバイクであれば、それはペダリングスキルの問題です。。。




走りのほうは、エアロ効果、安定性、それはハッキリ言って、S-Worksそのまんまです。

軽さと剛性によるペダリングの反応性は、そのフィーリングはやはりS-Worksの素晴らしいキレとは違いますが、ペダリングパワーによって、あるいは巡航速度によってはコチラのほうが好ましいと思えるレベルです。

速度の伸び、加速性能や上りでのダンシングの伸びはやはりS-Worksですが、今回の平均時速、32km/hではほとんどが向い風、緩斜面の上り基調であってのことですが、この速度域での巡航でしたら全く遜色なく、ストレスを感じませんでした。

究極のS-Worksに対して、実用最高性能のPRO、という感じです。

安定性も剛性のさこそあれ、直線の下りで、最高速82km/hを出しても嫌なビビリ、挙動を示すこともなく、高い信頼性を置けます。
さすがに、前輪ホイールの受ける影響もあって自重気味には走りましたが。




乗り心地も、振動、微振動、ノイズもすくなく、バトンホイールでも長時間乗っていても、不快度は低かったです。
路面からの衝撃からくる疲労も少なかったです。

空気抵抗の低さと路面からの静けさ走行速度が体感的に低く感じてしまうこともありました!


USの荒れた表面の舗装でも、そうだったので、国内の路面でしたら、超スムーズライドを実現してくれるでしょう。

コーナリングもまるでロードバイクのように、前後輪荷重を保って、ねじれや神経質な挙動など不安を感じる要素なく、スムーズに曲がって行けます。

ロードバイク並の操縦安定性をもっているので、バイクコントロールがうまくなった感じさえしました。



総じて、SHIVの目指した性能はIRONMANで全てメリットとして、走りをサポートしてくれました。

初アイアンマンでスイムで大幅に出遅れ、完走もあわや、というところから、バイクパートで追い上げを可能として、ランでも、ダメージなく走りきり、結局日本人トップでのフィニッシュとなりましたので、バイクの恩恵がいかに大きいか、ということが分かります。

TTバイクは確かに乗りづらいものです、しかし”トライアスロン”バイクはトライアスロンのためのバイクですから、そのレースで乗りづらいなんてことはなく、バイクとランパートの疲労低減、結果的にトータルパフォーマンスアップに貢献してくれます。

是非皆さんも、SHIVをテストライドして、その一端を感じてくださいね~


2012年3月26日月曜日

21oz Virtue Aero Bottle

平地の高速走行において最大の”壁”となって立ち塞がるのは、まさに空気の壁、空気抵抗です。

タイムトライアルや、トライスロンなどドラフティングのない単独走行ならば、その空気抵抗との戦いとも言えます。

それを減らすには、”前面投影面積”という前から見た面積を減らすこと、そして空気の流れを整え後方に引っ張るがごとく抵抗を増す乱流を減らす”整流効果”があります。

詳しくはこちらを参照するとわかりやすいでしょう。
http://www.specialized.com/ja/ja/bc/SBCWideGlobalPages.jsp?pageName=FOB_Aero


TTバイクではこの2つを徹底的に研究されていて、 それに装着するボトルなどにも気を配る必要があります。


これはIRONMAN70.3SINGAPOREで実際に使用したバイクです。

フレーム中央に目立つ存在の、ボトルは上記エアロ効果を最大限に考慮したものになっています。


写真では斜めに撮っていますが、前から見るとバイクのフロントフォークに完全に隠れて写らないからなのです。
それだけ前面投影面積にたいして完璧に設計されています。


横から見ても、空気の巻き込みが起こらないように後に流れていくような、滑らかで一体感がある設計で、ペダリングの脚の動きで起こる乱流も、整流して低減してくれるのではないかと期待させます。


このボトルとボトルケージを実際に使用すると、その際立った特殊感から、扱いづらい印象でしたが、実際は逆で、ケージのバイクへの装着は簡単ですし、ボトルの脱着、飲水も簡単です。

ケージは前後のスライド量が多くとれますので、ダウンチューブとシートチューブの隙間を埋めるようにセットすればOK、多くのフレームにも装着可能でしょう。

ボトルの脱着はノーマルボトル&ケージよりもはるかに簡単、ボトルのくぼみにパチっとケージの爪が引っかかるようなワンタッチ設計になっています。
レースでの高速走行のDHフォームでも何の気もせずに、すっとボトルがとって、飲んで、戻すことがスムーズに出来ました。

ボトルの脱着でバイクがフラフラ不安定になっては危ないですし、給水のために、いちいち身体をおこしていたら、空気の壁でブレーキを掛けているようなものなので、スピードを失ってしまいます。

DHフォームでも使いやすいボトルは、ぜひTTバイクを持っている方には使ってもらいたい、気軽なでも効果のある空気抵抗対策なのです。



2012年1月21日土曜日

S-Works SHIV 2012


普段はこのようにトランジッションPRO2011でDHポジションライドをしている自分の視点による、
S-Works SHIV 2012の試乗インプレです(ちなみに僅かですがShiv2010も乗った経験もあります)。


そのポジションは柔軟性がある自分の場合、このように割と低い感じです。


Shivでは、それよりもやや前傾角の浅いポジションでのライドとなっています。


とはいえ、その性能は十分に感じることが出来ました。

まずは漕ぎ出して衝撃的なまでに走りが軽い、そしてスムーズです。最初の一踏みから回転を上げていくと、巡航速度へ滑らかにするするとスピードがのっていきます。

剛性が高い事は十分に感じ取れますが、それは決して足に力を跳ね返すような嫌な感じではなく、正確なペダリングを刻む為の微小なブレやタイムラグを排した、混じりっ気のないクリアなペダリングフィールで非常に気持ち良く感じます。


フレームがたわむ方向にわざとラフにペダリングしてもしっかりと受け止めてくれますし、綺麗なペダリングストロークで大きな力を掛けた時には、全て推進力になっていると感じられるようです。巡航速度をキープするのも非常に楽に感じます、上死点~3時までのパワーが立ちあがる瞬間のレスポンスの良さが速度、ギア比を軽い負荷に感じさせてくれます。

ヘッド、ダウンチューブ、BB周、チェーンステーと続くパワー伝達部の剛性が、ターマックなどからのフィードバックが活かされた高いものなのでしょう。


乗り心地、路面からの衝撃は見た目がガッチリとしたシートステーやフロントフォークとは相反して、すこぶる快適なものです。ザラッとした振動の感触、ゴツゴツ、カンカンとしたダイレクトな衝撃が想像以上に少なく、TTShivとは明らかにカーボンの積層などを最適化して、トライアスロンのランに疲労を残さないように配慮したものになっているようです。


安定性もよくロードバイクから乗り替えても、ポジションにも寄りますが、違和感なくコントロールできると思います。バイクのディメンション、バランスがDHポジションで乗るトライアスロンに最適化されていることが伺えます。

低いDHポジションの前荷重、そしてバーパッドでのコントロール、ですからふらつきやすく、ふらついてしまっては、安心して高いケイデンスを保ち、大きなペダリングパワーを発揮することも出来ません。またふらつくというkとは緊張感を強いるということで、上半身の力みを生み出して、ランンへの負担にも繋がってしまいます。

空気抵抗低減と合わせて、安定性というのはとても大事な要素なのです。ジオメトリー表を見ると、ホイールベースがいわゆるUCI規定のTTバイクより長めに設定してあり、長時間の安定性を優先させていることが、数値的にも確認できます。

当日は横風も強かったのですが、思ったよりも振られることがなくて安心でした。横風の影響は車輪や、体の姿勢による要因が大きいものですが、とくに前輪の振られる=怖いという心理的な不安にはフォークの影響もあります。後輪よりも、荷重の少ない前輪は振られやすいとも言えますから、この安心感は心強いです。


安心感にはこのヘッド周りの剛性も貢献していると思います。上半身を預けて乗るDHポジションでは、その重さがバーパッドからベースバー、そしてヘッド周りへと掛かってきます。そのためここがガシッとしていないと、僅かな細かなたわみやヨレを感じて不安感に繋がります。

これらフレームの数値、剛性に関わることはしっかりとした自分に合ったサイズのバイクに乗ってこそ活かされます。日本人的にはXSからあるラインナップが嬉しいところ、小柄なアスリートも十分に恩恵をうけることが出来ます。



特徴的なフレーム内臓ハイドレーションシステムは今回は試乗だったので、使っていませんが、ボトルに伸ばしてとることに比べれば、簡単便利なのは明らかです。手を伸ばしてふらついたり、姿勢を変えてエアロ効果が減ってしまったり、と考えてしまうと、補水が面倒くさくなって、後々ランで脱水症状に陥ってしまったりします。また水を飲むのも面倒くさいと、補給食をとることも億劫になりがちです。積極的な水分とエネルギー補給のためにも、この補給システムはトライアスロンのトータルパフォーマンスアップを考えたときに、とても有効でしょう。


そして、トライアスロンバイクとしてはある意味最優先したいのは、自分のフォーム、ペース、距離にあった適切なポジションが構築できるということです!

身体の局所の疲労、痛みはバイクの各パーツが求められる場所にセットされていないことから起こりますので、まして制限されやすいDHポジションでは、負担が大きくなってしまいます。


このShivにアッセンブルされたエアロバーセットはとても大きな調整幅を、的確に細かく求めるままにセッティングできます。


ベースハンドルの位置を前後に、エクステンションバーの前後左右位置、バーパッドの前後左右、そして角度、と思いのままです。エクステンションバー&パッドの高さはブロックを増減して調整しますが、その範囲がとても広いです。


ステムの高さもブロック積み替えで変えられます、上記と合わせると高さ方向は10cm以上の調整幅を持っています。また、ステムに沿う形でエアロパーツも用意されていますので、エアロ効果も犠牲にしません。これらの調整幅により、身体の柔軟性に無理なく、ペダリングに影響のでない、前傾角度でDHポジションをセッティングできます。


サドルポジションも、シートポストを前後に入れ替えることで、サドルの前後位置を大幅な前乗からロードバイクポジションまで設定できます。ポストは高さの調整も簡単なオーソドックスなスタイルです。ポジションの出しやすさに徹底的にこだわった結果です。

サドルは前傾姿勢で骨盤の安定が高いローミンEVO、パッドが柔らかいサドルではありませんがその形状からセッティングが決まると圧迫がすくなく、長時間を一定の位置に保って乗っても快適なサドルです。


前後ブレーキ周りは専用品ながらも、セッティング、メンテナンスガスがしやすい造りになっています。ハンドル&ヘッド周りも同様に、ボルトにアクセスしやすいすく出来ています。これは遠征のパッキング、再アッセンブル、そして調整が必須となるトライアスロンのために簡単にいじれることが重要であることからの、配慮だと思われます。

いくらエアロを追求して、内装や特別なブレーキを使ったとしても、プロにメカニックが帯同しない遠征先で、組み立てられなかったり、整備不良となってしまっては、どんな高価な機材も錆び付いた名刀に落ちぶれてしまいます。



まとめますと、バイク性能は、アイアンマンチャンピオンのバイクラップ記録が示す通り、世界最高です。高い剛性を感じますが、それは硬さではなく、走りの軽さとして、反応の速さとして、生きています。路面の衝撃も十分にいなしてくれているのがスゴイところ。

また、バイクの操作性、安定性もどちらも極めて高くロードバイクのような走りやすさといったら言い過ぎかもしれませんが、とにかく気持良く走らせることが出来ます。

誰にでも、見合ったポジションにセッティングできるのでパフォーマンスを存分に発揮できる、安心して乗りこなせる超高性能トライアスロンバイクだと言えます。



2011年11月25日金曜日

CruX Comp Disc

野辺山高原シクロクロスそのために乗り始めたシクロクロスバイクはこちら
「クラックス コンプ ディスク」です。


この実車はサンプルのスラムエイペックス仕様で、日本での仕様はシマノ ティアグラ 10速 となります。


ドロ、落車など、バイク及びパーツの消耗のあるシクロクロスでは入手が容易いシマノパーツが嬉しいところですね。今回はその差異のない共通部分、といっっても変速のみですが、を中心に基礎的な解説していきます。


こちら、レギュレーション改正で使用可能となったディスクブレーキを早速スペックインしています。ブレーキ自体に圧倒的な制動力を求めるわけではありませんが、泥や水分がリムやシューに付着すると、タッチが安定せずに、コーナリング進入時のブレーキングが乱れて、コントロールが難しくなり、結果的にコーナリングのスピードが落ちてしまいます。ディスクブレーキであればその効きは安定していますので、確実なブレーキングでコーナリングを開始できるので、安心確実に、そして速くコーナーを立ち上がれのがる大きなメリットになりますね。


そして、実用上はこちらのほうがメリットが高いであろう、このクリアランスの大きさ!

マッドが常にありえるシクロクロスでは、泥づまりがここカンチブレーキ周辺に起こります。ワイヤーの千鳥などに草も絡まってしまっては、そこに泥が山積みになり、しまいにはホイールが回らなくなることもありえます。そして、その滞積した泥の重量のなんと重たいことか!ディスクブレーキにする重量増を遥かに越えるほどの重さになることもあり得るのです。

こにフォークは、ディスクブレーキの応力負担にも対応したしっかりとした肩をしていて、ブレーキでのビビリやヨレ等、オンロードでのハードブレーキでも微塵も感じさせません。カンチであれば全くオーバースペックとも思える信頼感です。その堅牢さのままに大きなクリアランスを確保しているので、太めのタイヤを履いても泥がつまらぬようになっているのが最高です!

そして、肝心の走行性能も、路面の情報は分かりやすく伝えてきてくれて、路面状況、タイヤのグリプやヨレ具合も、手に取るように分かります。そのうえ、振動吸収もさすがカーボンの特性か、昔のカチコチでガツンガツンくる感じはまるでなく、固めのリムとスポークであるディスク仕様ではありますが、荒れた路面でも細かな振動やストレスなく走れます。路面追従性もよく、コーナーでも前輪が粘ってくれる感じすらします。


その走行感、グリップにはこのタイヤ性能も大きそうです。
トリガー という新しいクロスタイヤです。

この仕様では、スポーツという普及グレードなのですが、トレッドパターンが良く、マッドでも、砂利でも、かわいた砂地でも、あるいは草地でも、トラクション、ブレーキング、そしてコーナリングも良好でした。

実際には5.0気圧でのマッド仕様でも、当然滑りやすいですが、それでも走りをコントロールしやすかったのはトレッドパターンの秀逸さでしょうか。


3.5~3.8気圧程度まで落とすと、そのグリップはそうとう高まります。サイドグリップも、グリっとしたグリップ感が、グリグリグリっと粘ってくれますので、コーナーでもからない安心してリーンインでもアウトでも、前輪荷重でもリア加重でも安心して曲がれます。

この トリガー はチューブラータイヤもラインナップしています。レースで考えるならば、このタイヤをオールコンディションで履いておけば間違いないでしょう。スペアに、ドライやマッドを履いて使い回しておけば、張り替えるためも減らせますし。


ハンドルもしシクロクロス専用設計のものが奢られています。短いリーチは当然のこと、ブラケットをややしゃくりあげても大丈夫な浅いドロップとなめらかなアールはオフロードでのコントロール性を十分に高めてくれます。

そのうえバーテープもマッドとレインに強い、耐候性のある素材を使用していることも流石の一言。洗車のしやすさもそうですが、泥がのっても濡れてもハンドルグリップが滑りづらくて強く握らなくて済むのでコントロールしやすいです。


サドルはMTBで定評と実績のあるオフロードでの定番、フェノム。前輪荷重、後輪荷重と前後にボディコントロールをするクロスでは、動きやすいこのサドルが重宝します。大腿やレーパンが引っかかりにくいカドを削ぎ落した設計であることも、前後に加えて上下の動きがしやすいです。


クランプは泥でもOKな、ロードよりも堅牢なものを使用しています、細かなところまで抜かりはありません。


そして走りの肝となるギア比は、46/36Tと扱いやすい設定になっています。
これにコースに応じてリアカセットを変えられたらベストですね。


OS30採用によりペダリングに関わるセクションは剛性十分で、やわだなと感じることは微塵もないでしょう。クランクはロードと同じ長さに設定されています。

ペダルは自分が長年愛用しているクランクブラザースのエッグビーターを装着、ドロづまりに対して最強であり、キャッチアンドリリースも最高に簡単、そしてペア174gと大手メーカーのペダルの約半分と超軽量でもあります!

11(イレブン)というモデルに進化してから軸周りの耐久性も上がっていますので、メンテナンスの頻度も大幅に減っています。というよりもほぼノーメンテに近いかもしれません。


リアのディスクブレーキ部も、補強がされていて、カチッとしたタッチを保ってくれます。そのうえリアの反応性もよく、OSBBと相まって加速がとてもシャキシャキして気持ちがいいです。突き上げもアルミという先入観からは信じられないほどに、マイルドでレースであれば不快と感じるレベルでは無いです。それよりもトラクションの良さと、あとはボディアクションにたいする反応の良さが、レースでは大きな武器になると思います。


リアのくりラランスもシートスーにカンチブレーキが無いので、このとおりスカスカで泥づまりの心配は皆無です。


写真ではみづらいですが、シートステーブリッジの位置や、チェーンステーには潰しがはいっていて、リアタイヤとのクリアランスも十分確保、もっと太いタイヤもいけます。

これならばマッドなレースをウキウキ楽しみにしてしまいます、なにせ自分だけ泥づまりから解放されて、軽い走りが約束されているのですから。代車を用意できない、プライベーターには一つの選択肢となり得るでしょう。さらに軽量なパーツのリリースを心待ちにしたいところですね。


フレームに目をやると、内臓のワイヤーラインがシンプルな造詣を引き立てます。それに見合うようなデザイン、カラーリングもとても良い感じ、とても気に入っています。その内臓ワイヤーラインはフルアウターもであり、シクロクロスではマッドでの変速性能の確保と、メンテナンス頻度を少なく保つという大きなメリットを提供しているのです。


ヘッドもテーパータイプで高い剛性であり、路面の突き上げ、前輪への加重抜重でのアクションにもキレの良い反応を発揮してくれます。ギャップの通過に対する安心感もかなり高いです。


トップチューブはヘッド周りの剛性確保から、ライダーへのストレス低減のために振動吸収性を高める扁平加工へとそれはもう文章では表せないほどの複雑な加工が施されています。そのうえ、クロスでの重要なポイントとなる、シケインを越える際のトップをもっての握りやすさ、さらに肩を入れての担ぎさすさも重要視してあります!

乗ってよし、もってよし、担いでよし、なのです。


これら細部に渡る、シクロクロスの特性を完全に昇華せたバイク設計は、乗ってみるとたしかにオフロードでの扱いやすさ、前後、左右へのバイクコントロールのしやすさに強く感じることが出来ます。とりわけ、上下への加重抜重への反応の良さは、オフロードを走る上での非常に重要なファクターであり、このクラックスはその機敏性が際立っています。ギャップ通過時の抜重やホップのしやすさはMTBよりもダイレクトで良いのではないかと思ってしまうほどです!

もちろんコーナリングでの扱いも確実で、リーンイン、ウイズ、アウト、のコーナリングフォームを、前輪荷重、中心荷重、後輪荷重、という配分にコントロールし、それらのどの組み合わせでのコーナリングでも確かな手応えと反応できっちり曲ってくれます。

コーナリングマシンといってもいいかもしれないほどに楽しいです!もちろん言うまでもなく、真っ直ぐ走るための安定性や路面追従性は確保していて、シクロクロスというレーススタイルには最高のバイクでしょう。なにせ、この性能が非常に廉価に手に入るのですから、フレームから組み上げたり、スペアバイクを用意したりするにも、とても心強い。シクロクロスでの耐久性を十分に確保することから、無理に軽量化にはしってはいませんが、それでも十分に軽いバイクに仕上がります。


以前は、シクロクロスのレースをシクロクロスミーティングと称して、冬場のサイクリストの社交場、ロードレーサー、MTBレーサー、ファンサイクリストと多種多様な人が集まり、同じコースをもがいていました。

そこに行く冬の週末が待ち遠しくなるバイクです。